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「ヴァイブレータ」の感想

ヴァイブレータ スペシャル・エディション原作:赤坂真理『 ヴァイブレータ
監督:廣木隆一
キャスト:寺島しのぶ/大森南朋ほか
作品データ:2003年/日本/95分/R-15

原作の紹介文より:ヴァイブレータ=振動するもの。あたしの中身は震え続けている。
アルコールと食べ吐きで辛うじて自分を支えているライターのあたし(31歳)は、コンビニで知り合った男のトラックに乗りこみ、航路の道連れとなる。
肌の温もりとセックス、重ね合う言葉。四日間の「旅」を描く、痛いほどに切実な、再生の物語。

映画公開時に魅かれたキーワード:寺島しのぶの体当たり演技/癒し/ロードムービー
今回借りて見ようと思った理由:「愛の流刑地」のCMのアヘ顔に欲情して


――夜のコンビニに挙動不審の女がいる。
商品を取っては戻したり、辺りをキョロキョロ見回したり、急に怒鳴ったり……
女の頭の中ではいくつもの声が呼び掛け、思考を中断させたり、そそのかしたりするのだった。
そして女はこう思う。
人に触りたい……触りにくければ触る理由が欲しい。
触れない人は恐い……皮膚の表面を優しく合わせられない人は恐い。
攻撃されそうで……だから攻撃しそうで……
過剰防衛反応でふと殺してはしまわないかと…………

じっと見つめられていた男は、口笛1つで呼んでトラックに招き入れる――

最初の交尾の後、これはエロ映画ではないと気付かされる。
女はトラックから降りて嘔吐するのだ。
フツーの男なら、そこでドン引きして去ってしまうかもしれない。
しかし特に嫌がることもなく運送の道連れに。男は男で、トラックから降りることに震えていたのだった。

寺島しのぶをじっくり見るのは初めてだが、あまり美人ではない所に親近感を覚えた。
というか、知り合いに似ている。
それでいて表情が豊かで、うは嬉しそうだな、うわヤバそうだな、なんてことがありありと伝わって来る。
表情と呟き、それから心の声( 言葉のみの画面 )だけでも引き込まれるのに、カメラは揺れながら接近して、発狂までの過程を丁寧に描く。
これはヤバい。心がちょっと弱っていた俺は吐きそうになってしまった。

女はこう語っている。”過食嘔吐は三度おいしい”
食べておいしい、吐いて痩せるからおいしい、吐くとぐっすり眠れるからおいしい、と。
生きて存在しているだけで辛い状態。 自分の体内の感度を確認しないと、生きている実感が湧かない状態。 アルコールで麻痺させないと、思考が散漫になる状態。 私を本当に好きなら殺してよ……
こんな風にはなりたくないね。胃酸は歯を溶かすから吐き癖はダメだよ。
それでも、ヤングな女性はなんとなく共感出来るのだと思う。
結果の見えないダイエットを続けるよりは、手早く吐いた方がマシだと思う時があるのだと思う。
三十歳を過ぎてもうまく生きられないこの女性を見て、少し安心するのかもしれない。


トラックは雪の新潟へ。黒から白の世界へと移動する。
山脈や狭い道路は俺の地元そっくりだ。
ダークな設定だし、セリフは聞き取りづらいし、自然光のみの撮影で暗い印象だけど、LOVE PSYCHEDELICOみたいなイカす曲が続いていて、だいぶ救われていると思う。
演技や脚本だけでなく、撮影センスや音楽センスも素晴らしいと思う。
「 はっぴいえんど 」の直球の歌詞はちょっと嫌だったけど。

この作品の中で、最も衝撃を受けたのは下記の部分だった。
この人が優しいのは、感情じゃなくて本能なんだ。
感情がなくても優しくする。柔らかいものには優しく触る。
桃にそっと触るのと同じこと。
動物みたいなもんだ。本能、本能。

なんかすごく分かる気がする。人が親切にすると下心があるか、偽善じゃないのかとすぐ疑う人がいるが、同種を労るのは動物の本能としてあるのだと思う。
本能は醜いものだとばかり教えられて来たけど、これからの時代は、”皆と一緒に生きたい”という本能が解放される世の中になれば良さそうでない?


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2007年02月04日 23:59 
娯楽 (映画・テレビ・DVD) | comments(0) |

 

 
※非公開






映画 ヴァイブレータ  をみた
ヴァイブレータ スペシャル・エディションハピネットこのアイテムの詳細を見る この映画はアルコール依存症の女性レポライター役の寺島しのぶが赤目四十八瀧心中未遂』と『ヴァイブレータ』演技で、日本映画主演女優賞など多くの映画賞を受賞した作品だ。評価どうりたい
| 僕のつぶやき。 ネットの窓から。 | 2008/10/05 11:58 PM |
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