MASログ

MASログTOPへ
ようこそ四十路ランドへ!

カキ日記 6

2007年6月2日の柿

毎年成長期
撮影日時:6月2日(土)AM11時

全ての葉が散ってから5ヶ月。
去年と同じ形の葉がまた生えた。
枝はますます伸びてウチの敷地に侵入しようとしている。
まったく、コイツらは効率を考えていないのか。
伸びた分だけ日陰を作るから、更に伸びる必要が出るじゃないか。

余は今まで禅宗のいはゆる悟りといふ事を誤解して居た。
悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。
正岡子規 『 病牀六尺 』より

2007年06月02日 23:59 
日記 (写真・イラスト付き日記 vol.1) | comments(0) |

加害の心理 11

[4月16日(月)事故から18日後]
警察から行政処分の出頭通知書が届いた。

処分内容:運転免許停止60日
処分理由:事故(横断歩行者等妨害等)により違反点数11点が課された為
処分を行う日時:4月25日 午前9時40分
場所:運転免許センター
注意事項:処分後から免許停止になるので当日は車で来ないこと

処分者講習(希望者は受講すれば成績により処分期間が短縮される)
1日目 4月25日 10:00〜15:00
2日目 4月26日 9:00〜16:00
受講費用:23,000円
場所:同上
受講の際の注意:実車講習を行う為、動き易い服装で来ること

これまで人から聞いていたこと、例えば
講習は半日程度、とか、講習を受けるだけで免停期間を半減出来るとか、
そういうのは万人に当てはまるものではなかった。
講習時間内に休憩はあるのか、何時頃家を出れば良いのかを心配した。
ゴールデンウイーク中は車に乗れなくなる‥‥それはなかなかにショックなことだったが、その期間の分だけ車無しの通勤回数は減るし、家で大人しくするしかないと思うと、良いタイミングなのかもなぁと思った。


[4月18日(水)]
免停期間中の通勤はタクシーじゃなくて、電車を利用することにした。
そして降りた駅から会社までは、母親の自転車を借りて使うことにした。母はその期間、ダイエットがてら歩いて通勤するという。
免許停止期間中の通勤手段
上司は、家からC駅まで掛かる時間、電車の発着時刻、D駅から会社まで掛かる時間をキチンと調べて報告するように、それから今後は雨が降る日が増えるだろうから、自転車の傘差し運転をしないで済む方法を考えておくように、と言った。
覚悟は出来ても準備はしていなかったから、ありがたい命令だった。
それにしてもこの上司は、どうしていつも不機嫌なんだろう。
きっと宮崎駿監督と同じで、仕事中は怒っていたいんじゃないだろうか。神経を研ぎ澄ますことで目的がハッキリし、不要な物を見つけ易くなるんじゃなかろうか。
仕事は集中してやるもの、と気を張っているつもりが、いつのまにか理想しか見えなくなって、仲間を見下すようになったら嫌だな。俺にもその傾向はある。

加害者になったことで、苦手な人と話す機会が増えたが、話す時の気分はそれほど悪いものではなかった。
自分が水面に浮かんだ状態で舟の上の人に話すような感覚で、変えられない立場を開き直ることが出来たからだ。
ところが、事故の仕事への影響が減ると共に会話は減り、また以前のような他人シャットアウト性格に戻ってしまった。
そしてまた日常の感覚が戻って、余裕のない運転をするようになった。
朝はギリギリで、信号が赤なら遠回りしてでも先に進もうとしている。
曲がりながら歩行者確認をするとか、大通りに出る時に巻き込み確認していないとか、そんな危険な運転をする自分が居るのだった。


[4月22日(日)]
免停期間中に雨が降った場合は、D駅から会社までレインコートを着て自転車で行くことにした。ホームセンターでズボン付きのレインコートを買った。
家とC駅との往復用に、百円ショップで折畳み傘も買った。
この日は雨だった。D駅から会社までの時間を計る為、早速レインコートを着てD駅に向かおうとした。
すると父は、車に自転車を積んでD駅まで乗せて行ってやると言った。
俺は甘えてD駅まで乗せてもらい、もうここで良いよ、と言って、自転車に乗って会社へ向かった。
しかし父は車で俺の後を付いて来た。
会社の門の前に着くと、父は車から降りて、「 9分だな 」と言った。


[4月25日(水)AM9:00分頃]
俺が免許停止になることを知って、近所に住む伯父がもう1台の自転車を貸してくれていた。
その自転車に乗って、勇んで家を出たが、途中でタイヤのパンクに気付いて引き戻した。
C駅に行き、免許センターまでタクシーで行くことにした。
運転手さんに
「 免許更新ですか? もうこの時間でやってるんですかねぇ? 」と聞かれ、
「 いえ、行政処分です 」と答えた。
「 あぁ、30日ですか? 」と聞かれ、「 いえ、もっと長いです 」と答えると、運転手さんは黙った。
処分者の受付場所には、ギラギラした連中が集まっていた。
時間になり、1人1人別室に呼ばれ、行政処分の通達が開始された。
裁判所で判決文を読むような感じなのかと思っていたが、警察の人が差し出した『 運転免許停止処分書 』にハンコを押し、講習を受けるか聞かれ、免許証を没収されるという事務的なものだった。
その後教室に移動し、講習が始まった。

つづく

2007年06月14日 23:59 
日記 (プチ事件・トラブル) | comments(0) |

加害の心理 12

教室の前列に長期処分者、二列挟んで後列に中期処分者が座らされた。
長期処分者(免停90日)は7人、中期処分者(免停60日)は俺を含めて9人だった。
後で聞いた話と推測での内訳は、10代1人、30代2人、50代1人で、あとは皆20代らしかった。
俺と同時期に事故を起こした、後ろ暗い仲間達だと思うと頼もしい感じがしたが、遅刻と筆記用具忘れと居眠りをセットで行う若者とも同じなのは、なんだかもどかしかった。
講師にタメグチでガンガン質問していたと思ったら、次の瞬間にはウトウトしている若者にはビックリしてしまった。

講習は課目ごとに講師が変わり、合間に数分間の休憩があった。
2日間、俺達処分者は名前ではなく受講番号で呼ばれた。
[10:00〜11:00]◆運転適性筆記試験
運転知識を問うものではなく、IQテストのような感じだった。
単純計算をいかに正確に多く出来るかの問題では、車の運転における、目的地に着くまでの根気強さを問われた気がした。
俺はどうやら、機敏性と抑うつ性(気分の落ち込み易さ)に問題があるようだ。

[11:00〜11:30]◆ドライビングシミュレーターによる運転適性診断
自分以外の車の急停止や、急な車線変更に弱いと出た。

[11:30〜12:00]◆N式運転適性検査
ファミコン初期のレースゲームのようなものを運転操作で行うもの。
これで反射動作能力や注意の持続力などが判るらしい。
若者はやはり、飲み込みが早くて上手くやっていたが、俺と50代のオジサンは講師に急かされた。
車の運転は、操作が身に付いたら後は反射神経が全て。その反射神経には自信がある‥‥と長年思っていたが、その認識は間違っていたし、すっかりトロくなっている。

[12:00〜13:00]◆休憩
食堂でも喫煙所でも、処分者同士が話をすることはなかった。

[13:00〜15:00]◆実車
3人1組になって1台の教習車に乗り、交代でコースを運転する。
1回で直線やカーブ、踏み切り、坂道、交差点、クランク等をもれなく回るもので、他の人が運転している時は酔いそうになった。
俺はブレーキをほとんど踏まない運転が癖になっていたから、当然ここでは注意されまくりだった。
坂道の頂上付近では減速するとか、停止線の前後で二段階停止するとかは初耳に近かった。
ようするに、日常的に安全運転義務違反を犯していたのだった。

中期処分者は今日はこれで終了で、長期処分者はまだ講習が続いていた。
帰り際に、免許センターとC駅を繋ぐ路線バスがあることを初めて知った。
帰りのバスが来るまで1時間以上あったので、時間を潰して待つことにした。
あちこちに貼られてある指名手配犯のポスターを見て、逃亡生活を想像してみたり、雨が水溜まりに波紋を描くのを見るのは何年ぶりかなぁと思ったりした。


家に着くと、検察から呼び出しの手紙が届いていた。
「 お聞きしたいことがあるので5月2日に検察庁に登庁して下さい。
  被害者と示談が成立している場合はその証明書類を持参、まだであれば示談の進行具合を調べて来て下さい 」
と書いてあった。
これは一体どういうことなのか、法律に詳しいノレさんに解きほぐしてもらった。
たぶん被害者側が騒ぎ始めているんだろうけど、ブログに書いたままの反省の気持ちを伝えれば良いんだよ、と言ってくれた。
示談交渉は保険会社の人に任せてあるから電話で聞いた。
奥さんは21日に退院したが、秋に手術の予定があるから示談はまだ先。今までいつ誰がどのような形でお見舞いしたか具体的に書き留めて持って行くと良いと言われた。
俺はたぶん、ブログが無ければ記憶の引き出しを作れなかったから、細かく書いておいて良かったかも、と思った。

つづく

2007年06月24日 02:46 
日記 (プチ事件・トラブル) | comments(0) |

加害の心理 13

[4月26日(木)]
昨日はタクシーとバス代で3,000円近く使ってしまった。
今日は自転車で講習に行った。

[9:00〜10:30/10:30〜12:00]◆座学
『 ルールとマナー 』というテキストを読み進める時間。
かつて俺は、踏切不停止で違反者講習を受け、その時にこの本を上の空で見た記憶があるが、今だからこそ納得出来ることが多かった。

▼大切なのは「 取り締まられない 」為の運転ではなく、「 自分自身や家族を含む人の命や財産を守る 」運転である。
交通事故の原因で最も多いのは安全運転義務違反( 安全不確認、脇見運転、動静不注視など )で、全体の70%以上を占める。

▼交通事故を起こした運転者は、以下の三つの責任を同時に負うことになる。
 刑事上の責任【 警察→検察→裁判所→刑務所 or 罰金 】
 行政上の責任【 免許停止 or 取消し 】
 民事上の責任【 被害者に対する賠償 】
自動車保険は民事責任の負担を軽くするだけだから、加入しているだけで罰金や免停から逃れられる訳ではないし、被害者に許されるものでもない。

▼車は急に止まれない。高速走行中は誰でも動体視力が落ちる。

▼俺の違反点数11点の内訳は、「 横断歩行者等妨害等 」で2点、
30日以上3ヶ月未満の重症を一方的に負わせた「 重症事故(2) 」で、付加点数9点のようだ。


[12:00〜13:00]◆休憩

[13:00〜13:40]◆視力測定
両目での静止視力0.5、動体視力0.2で、問題があると出た。
眼科で測るともう少し良いが、免許センターで通用しなければ意味が無い。
実際、左右の視力差と乱視で、普段からクラクラすることが多い。
個人の事情で他人を害してはダメだな。そろそろマジでコンタクト作らないと。

[13:40〜14:10]◆ビデオ視聴
ある日、いつものように家を出た家族が、運転者の不注意でグチャグチャの死体になる。
被害者はこの世の最期に、自らの血と破損した車を見、骨が折れる音を聞き、驚きと痛みに混乱しながら死んで行く。
こんなに穏やかな風が吹くことも、子供が無邪気に成長することも、亡くなった貴方にはもう見せられないんだね‥‥。そういう内容だった。

[14:37〜14:57]◆考査
『 ルールとマナー 』から40問の出題。
点数により優/良/可/不可の4段階に評価され、中期処分者はこれで30日/27日/24日/0日の免停期間の短縮になる。「 優 」を取るには32点以上が必要。

[15:00〜15:30]◆総括と結果発表
なんと16人全員が「 優 」だった。
免停期間が明けると「 違反点数 」はゼロに戻るが、1年間は「 処分前歴 」が残るので、1年以内に4点以上の違反をすると再び免停になるらしい。
免停期間中は無免許扱いになるから、運転すれば今までの点数+19点で確実に免許取消しになる。
最近では30日間の免停を我慢出来ずに運転して捕まり、2年の取消しになった若者もいるという。

免停期間が半減したのは嬉しいことだけど、数々の検査で、俺は運転に不向きだと思い知らされた。
免停は困るとは思わなくなった。


[19:00分頃]
明日からは電車と自転車で通勤だ。
父の車に母の自転車を乗せ、D駅まで乗せてもらうことになっていた。
D駅と被害者宅は近いし、折角だからお見舞いに行こうという話になり、途中でケーキを買って行った。
父と一緒だと窮屈になるので、車の中で待っていてもらった。
被害者宅の玄関には息子さんが出た。
息子さんは「 ちょっと待ってて下さい 」と言って電気を付け、内線で両親を呼んでから茶の間に戻った。テレビの野球中継を見ているようだった。
俺のことをお客さんと言ったのか、轢いた人と言ったのか、聞き取らない方が良いような気がした。誰かがヒットを打って賑やかになったのを有り難いと思った。
病院ではユニフォームを着ていたし、道具も置いてあるから、彼は野球少年なんだろう。
家が不安定な状態でも練習に打ち込めるだろうか。試合に負けても心は元の場所に帰れるだろうか。
本当は息子さんにも謝らなければいけなかった。

しばらくして離れ屋から旦那さんがやって来た。
突然お邪魔した無礼を侘び、ケーキを渡し、具合を聞いた。
旦那さんは会社に午前だけ出勤し、午後は奥さんを通院させる為に休んでいるという。
笑顔を見て、半休生活はそれほど悪い気分ではないのかな、と思った。
訴訟起こしてやったぞ、という雰囲気でもなかった。
それから少しして、奥さんが足を引きずりながら歩いて来た。
自力で歩けるまで回復したことに、救われた気がした。
鎖骨は複雑骨折で、体内に金具を埋め込んで固定してあるから、秋に手術で取り出すらしい。
肩を覆うギブスのせいか、肋骨の下辺りまで痛みが広がっていて、今はそれが一番辛いという。
表情にはまだ余裕がなかった。
俺はしどろもどろになりながら
「 本当に申し訳ありませんでした。1日でも早い回復をお祈りしています 」
と言って頭を下げた。

つづく

2007年06月29日 04:03 
日記 (プチ事件・トラブル) | comments(2) |

ムシキング(梅酒で酔った)

クワガタムシ写真外出から帰り、部屋に戻ると、ゴミ袋がガサガサ音を立てていた。
不吉な音だ。
以前、ゴミ袋の中でゴキブリが数匹繁殖していたことがある。
その時とよく似ている音。


クワガタ写真2音の主はゴミ袋の外に逃げた。
クワガタムシだった。
全長約5cm。
いつ、どこから侵入して来たのかは不明。
クワガタムシなので捕まえて逃がした。
ゴキブリなら殺さなくてはならない。

2007年06月30日 23:41 
日記 (写真・イラスト付き日記 vol.1) | comments(2) |

spacer